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図解の多い文章本

本書の特徴の一つは、タイトルに「図解でわかる!」とあることからもわかるように、図解が豊富なところです。33トピックのすべてに、一つ以上の図解がついています。

そもそも本書のきっかけになったのが、「なぜの不足」を図解したツイートだったこともあって、本書の企画当初から、図解には力を入れていくことにしていました。図解担当の園山さんとは、図解の打ち合わせを朝から晩までぶっ続けでした日もありました。その甲斐あって充実した図解をお届けできることになったと思います。ぜひご期待ください。

とはいえ、本書は文章の書き方についての本ですから、その説明も、図に頼らず文字だけでやるのが筋なのでは? という意見もあるかもしれません。人に伝わる文章を書くことを教える本ですから、まず著者から範を垂れるべく、文章だけでそれを説明できることを示すべきでは、と思ったこともありました。

それでもやはり図解をやろう、と決めた理由はいくつかあります。

まず一つは、少しでも親しみをもって読んでもらいたい、という考えです。こちらの記事でもとりあげた『理科系の作文技術』にしろ『日本語の作文技術』にしろ、どちらも内容は素晴しいのですが、一方でとっつきにくさを感じる読者が少なくないようです。後発の文章術本を出すからには、それらの先行書籍ではカバーできていない読者に届くものを作りたいと考えた末、図解を多く盛り込むことを思いついたのでした。本書をパラパラとめくっただけでも、図がどんどん目に飛び込んできます。その日に目についた図解のあるページから読んでみる、そんな使い方もできるようになっています。

もう一つ、図解はパッと目につきやすく、共有しやすいという利点があります。重要だと思った箇所を、メールに添付したり、LINE や Slack などのチャットサービスで仲間と共有したい、という場面はよくあります。その際、図解を共有する方が文章を共有するよりもてっとりばやいですし、目にもつきやすくなります。また、そのように使っていただくため、本書の図解はすべて、共有に便利な「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」で配布しております。詳しくは、翔泳社のページ、および本ブログの「書籍について」をご覧ください。

そんなわけで、本書の図解は共有を強く推奨しています。研究室で、オフィスで、SNSで、いろんな場所でお使いいただけます。ぜひぜひご活用ください。