本書に収録したコラム「感想文から卒業しよう」では、レポートの最後を感想文調で終えるのはやめよう、と説いています。この場合の感想文というのは例えば、
今回の考察では一つの映画のことしか考察できなかったため、今後は複数の映画でどのような技術が使われているか考察しながら鑑賞していきたいと思う。
とか、
他の実験では被験者に緊迫感を与える様々な手法が使われていると思うので、今回取り上げた手法以外にも是非試してみたいと思った。
といった、レポートの本論と関係のない、とってつけたような感想を指しています。
なぜ感想文が困りものなのか、どうして感想文を書きたがる人がいるのかについては、先述のコラムに書きましたので、そちらをお読みください。
さて、長年教員を務めていると、感想文の他にも、「書かれても困るんだけど…」となってしまう文言をしょっちゅう見かけます。著者がよく遭遇したものは上のマンガに描いてありますが、これらはレポートに書いてもまったく効果がないどころか逆効果になりかねません。そろそろ期末レポートを書き終えた現役学生の方もいらっしゃるかと思いますが、該当する文があったら急いで削っておきましょう。