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増補改訂版が9月19日に発売されます

おかげさまをもちまして、ご好評をいただいておりました『図解でわかる! 理工系のためのよい文章の書き方』の増補改訂版を9月19日に刊行する運びとなりました。各書店や通販サイトで予約受付を開始しておりますので、ぜひご検討ください。

増補改訂版での変更は、大きく分けて三つあります。

まず一つ目は、書き始めることへのハードルを下げることを目指して、第1章を大幅に更新し、短文の書き方から実践的なメモのとり方までを詳しく説明する内容にしたことです。

短文を書くのは、簡単なようで難しいものです。「プログラムが動かないんですけど、どうしたらいいでしょうか」とだけ書いてメールやチャットで連絡しても、受け取った側はなにがなんだか分からず、対処のしようがありません。これぐらいの長さの短文から始めて、事実と主張とをきちんと区別し、どのように情報を付け足すべきか、それらの情報をどのように並べるべきかを、第1章では丁寧に説明していきます。

また、第1章の最後では、メモや研究日誌(業務日誌)の書き方について指導しています。普段のメモや日誌から書き方を工夫し、事実と自分の考えとを区別して記録しておくと、それらを整理してまとまった文章にすることがやりやすくなります。こうした、文章の構造を意識した書き方を、メモを題材に学べる内容にしています。

二つ目の大きな変更点は、生成AIの活用法に関する解説を加えたことです。文章を書くための道具としてChatGPT や Claude などの生成AIを利用することに慣れておくことはもはや不可欠です。また、生成AIの問題点とその対処法について理解を深めることは、文章を書く側のみならず、読む側や文章を指導する立場にある人など、すべての人にとって極めて重要になりつつあります。

今回の増補改訂版では、生成AIに適切な文章を生成させるための方法や、文章の改善を生成AIに手伝わせる方法を詳しく解説しています。さらに、生成AIの持つ弱点について解説し、それらに対する実践的な対処法を紹介しています。

最後の変更点は、図解の更新です。内容が刷新された第1章はもちろんのこと、少しでも理解の助けにつながるよう、いくつものトピックで図解の改善に取り組んでいます。

他にもこまごまとした改善をした結果、ページ数が増え、定価が2,200円(税込)に上がってしまいました。この点については申し訳なく思いますが、その分大幅に内容が充実したものになったと思いますので、ご理解いただければ幸いです。

また、全編にわたる改訂の結果、各トピックに割り振られた番号も変更になりました。文章指導に本書をご活用いただいていた皆様にはご迷惑をおかけしますが、新しい構成はより実践的で使いやすいものになったと考えております。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。