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情報不足を解消する

1-5図解

プログラムが動かないのですが、どうしたらよいでしょうか。

新学期が始まるとよくこんな連絡を受けるものですが、みなさんは身に覚えがないでしょうか。

これだけの情報だと対処のしようがないので、詳しく情報を聞き出していく必要があります。上の例の場合、非常に大事な情報の一つが、プログラムが「動かない」とあなたが判断した根拠です。なにかエラーメッセージが表示されたのか、出力された結果が間違っていたのか、それともエラーも結果も表示されなかったのか、あるいはそもそもプログラムが実行できていなかったのか…同じ「プログラムが動かない」にしても、実際には様々な状況がありえます。

そのため、なぜあなたはプログラムが「動かない」と判断したのか、その根拠としての、あなたが観測した事実の記述がとても重要です。

対面やチャットでの相談であれば、対話を通じてそうした情報を相手に少しずつ伝えていくことができますが、レポートや論文ではそうする訳にはいきませんので、あらかじめ必要な情報を文章に書いておかねばなりません。慣れない人はこの検討が不十分であるため、たいていの場合、書いた文章は情報不足に陥いっています。

主張の根拠としての事実の記述を、まずは心がけましょう、ということを本書では説いています。生成AIを使いこなす上でも、AIに情報を十分に伝える必要がありますから、情報を頭の外に出す訓練はしかりと積んでおきましょう。そのためには普段からメモを蓄えておくことも大事です。

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