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文脈をうまく流すには

3-7図解

書いた文章を読み返してみて、なんだかつっかえるな、読みにくいなと思うのだけど、つっかえる箇所を読み返してもどこがよくないのかいまひとつ判然としないことがあります。

そんなときは、「文脈」がうまく流れていないのかもしれません。文脈は、段落と段落との関係によって築かれます。前後の段落と内容がつながっていれば「文脈が流れている」、つながりが弱ければ「文脈が切れている」、と言います。文脈が切れている箇所では展開の予測が働きにくく、読みやすさが失われ、つっかえてしまいます。

文脈の流れは前後との関係によるものですから、つっかえる箇所だけ見ても問題点を発見することはできませんし、そこだけ修正しようとしてもうまくいかないのです。

文脈の欠陥を見つけるには

ここでは、文脈が流れているかどうかを点検する方法を一つ紹介します。ちょっと手間がかかる方法ですが効果が高いので、試してみてください。

まず、おかしいと思った段落を隠し、そこに書いてあることをいったん忘れてください。次に、その段落の前後の内容を見て、隠されている段落にはどのようなことが書かれているのか、補間してみましょう。というのも、「2.5 三部構成のパーツを組み合わせる」で見た通り、前の段落の「展開」は隠している段落の「導入」と、後ろの段落の「導入」は隠している段落の「展開」と、それぞれ関係があるはずですから、それら二つの情報から、隠している段落の「導入・本論・展開」の内容がおおむね想像できるはずだからです。

段落を補間したら、隠していた段落の文章と見比べてください。もしそれらの食い違いがあれば、隠していた文章は前後の段落の内容をつなげることができていなかったことになります。

文脈を治療する

隠した段落の内容と補間した内容とに食い違いが生じるのは、隠した段落に書いてあった内容に問題があるか、前後の段落に問題があるか、あるいはその両方、ということになります。それぞれの詳しい治療法については本書を参照してください。

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